NHK学生ロボコン2019を振り返る3/4(回路編)

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おはようございます。NHKロボコン2019でRobohanの回路長を務めさせていただいたものです。

今年度の回路の振り返り記事ということで毒薬にもならないひとりごとを漏らしていきますがお暇な方は耳を傾けていただければと思います。

まずは「回路ってなぁに?」という方に軽く説明をさせていただきます。

ロボットといえば猫型ロボットや宇宙で戦うロボットを思い浮かべる方がいるかもしれませんが、ロボットは自動にしても手動にしても共通するのは”そう動くようにプログラミングされている”ということです。しかしコンピューターがプログラム通りに動きを演算するだけではロボットは動きません。そこで必要となるのが回路、すなわち基板なわけです。

ロボットの動き(どのモーターをどれくらい回すか,各種センサーの情報からロボットは今何処にいるのか)などを計算する、脳の働きをするメインマイコンが乗ったメイン基板…(1)はもちろんのこと、それと通信しモーターを回すモータードライバ基板…(2)、各種センサー用の基板…(3)などなど…。

これらを作るのが回路班の役目。しかし基板というものの特性上、一度汎用性の高いものを作ってしまえばほとんど新しいものを作らなくて済むのです。そして幸か不幸かこの(1)~(3)は全てだいたい動くものが既に作られていました(気になる方は去年の記事を参照)。

じゃあ何もすることないじゃんとなるところですが、それでは面白くありません。それに”動く”というだけでまだまだ改良の余地はあったのです。というわけで、こいつらをアップグレードしよう、この可愛らしいキャラクターの描かれた基板(去年の記事参照)を機体からひっぺがしてやろうというのが今年の目標となったわけです。

で、実際どうなったかと言いますと大体冬ぐらいまで、各基板のマイコンを↑の先輩によって導入された新しい、スペックの高いものに載せ替える作業をしていました。

先輩の技術も上手く引き継げて基板も良くなりハッピーなわけですが、それだけというのも物足りません。そこで春頃、その先輩も匙を投げていた通信の高速化に挑戦してみました。すると運良く上手くいってくれてぎりぎりでしたが実装完了、基板達の動作は目に見えて速くなってくれました。

結果、去年と同じく本番では基板達は不具合なく動いた上、去年よりもいい動きを見せてくれました。ですので今年の回路はおおよそ上手くいったと言えるかと思います。

図1. 新作モータードライバ

しかし、反省点もあります。

一つは基板が(去年の記事参照)のとおり一式作り替えられたため新たに量産する必要があり、試作のロボットを大量に作った段階でそれを動かす基板が不足がちになってしまったことです。

もう一つ、新しく作った基板達ですがデバックが甘かったこともあり機体に乗せてからバグが判明そして修正、なんてこともありました。

来年はもっと余裕を持った開発をすべきだと痛感させられました。

さてでは私はこの辺で筆を置き、一年生達の指導に戻ることとします。この話の続きはきっと優秀な後輩たちが描いてくれることでしょう。ここまでお付き合いありがとうございました。そして先生方、応援支援してくださった皆様には本当に感謝いたします。この先もRobohanは成長してまいりますので何卒ご協力お願いします。